救出できて良かった話

今から数年前。その日は親戚の叔母さんと約束があり、車で叔母さんの自宅まで迎えに行きました。朝からあいにくの猛吹雪で、気温は氷点下4℃。車の中でさえなかなか温まらない日でした。叔母さんの家に着き、インターフォンを押します。しかしいくら待っても応答がありません。もちろん家の鍵もかかっています。叔母さんの車はガレージの中に停まっているので、でかけた形跡もありません。自宅や携帯に電話を掛けましたが、どちらにも出てくれず。雪で足場が悪い中、私は叔母さんの家の周りを見て回ることにしました。するとかすかに叔母さんの声が聞こえます。トイレの中からでした。トイレの窓を少しだけ開けてもらい、話を聞くと、トイレに入り鍵を掛け、いざ出ようと思ったら急に鍵が壊れてしまい、閉じ込められたとのことでした。かれこれ1時間以上経過しているようでした。トイレの中は暖房がなく、叔母さんは持病があった為、このままでは大変だと思い、急いで出張してくれる鍵屋さんに電話をすると、猛吹雪の中、30分程で来てくれました。状況を説明し、まず家の鍵を開けてもらい、その後壊れたトイレのドアを無事に開けてもらうことに成功しました。寒さと恥ずかしさに震えている叔母さんを見た瞬間、心からホッとしました。私と約束していなかったら…」と思うと今でもゾッとします。叔母さんの自宅はその当時、築30年程経過していて、外壁や浴槽、キッチンなどはリフォームしていましたが、トイレのドアはリフォームしておらず、長年の使用で鍵にガタがきていたそうです。確かにリフォームする時に「トイレのドア」や「トイレの鍵」は思い浮かばないので、自分がリフォームする時は、トイレの鍵を忘れずにしようと思っています。